|
最初のお客様が入店されてから、続々と招待客が詰め掛けている。ママもトニーも大忙しだ。 |
|
![]() |
「やあ、君。北京から来たんだって?実は、僕もだよ。」
文卓が、振り向くと少し乱れた姿の「りー・りんちぇい」が立っていた。
「えっ、そうなんですか!嬉しいっす。同じ出身地の先輩がいるなんて。どうぞよろしくお願いしますっ!」
「あはは、元気がいいね。どうぞ、よろしく。じゃ、僕着替えてくるから..。君も、早く着替えなよ。」
|
|---|---|
|
「オープンおめでとう!乾杯ー!」
招待客も店員も、グラスを挙げて祝った。
「ありがとうございます!皆様のお引き立てのおかげで、こうしてオープンにこぎつけました。今後とも、ご愛顧よろしくお願いします!」
「すごいっすね!みんな、きれいなかっこして。しかも、こんな食べ物見たことないっす!」
|
![]() |
|---|---|---|
|
「なんだ、こいつ。ほんとに、いなかものだなあ...」
と、イーキンは心の中で思った。しかも、なんだ。この黄色いジャンパーは!ここは、トラックの運ちゃんの飲み会じゃないんだぞ...まず、こいつのファッションセンスから教育し直さなきゃいけないな。でも大丈夫さ、おれってこんなにかっこいいもんな、フッ...そう思いながら、イーキンは髪をかき上げた。
「あっ、りんちぇさん。今日は、それでいくんですか?相変わらず、きまってますね!」
「あのお、イーキンさん。今、誰に声かけたんですか?」 |
||
|
「りんちぇさんに決まってるだろ。」
よくよく見ると、こちらを振り向いている愛らしいくーにゃんがいた。
「か、かわいい子っすね。彼女は、招待客ですか?」
|
![]() |
|
「あ、あの、あの...」
ショックのあまり、言葉にならない。そんな、ウソだ...さっきまであんなに男らしかったりんちぇさんが、こんな可愛いくーにゃんになるなんて!
「りんちぇさんの、レパートリーはこれだけじゃないぞ。ところで、お前は何ができるんだ?」
「はあ、強いて言えば、自分は刺しゅうが得意っす。」
|
||
|
「れでぃーすあんどじぇんとるめーん、いっつあ、しょーたーいむ!」
トニーの司会で、華やかなスポットライトがステージに集まり始めた。真ん前に陣取ったお客様達は、手に手に蛍光棒を持っていた。
「いったい、今から何が始まるんですか!?」
「お前、運がいいな。入店してすぐ、ママのステージが見られるなんて。しっかり勉強しとけよ。」 「れ、れ、れすりー!?まさか..あれが、僕を連れてきた社長さん!?しかも、ママって何!?」 |
|
|
|
「そうだよ。何をいまさら...」
卓卓は度重なるショックで目まいを起こし、ふらふらしていた。
「ああ、僕、僕はとんでもない世界に足を踏み込んでしまったんじゃないだろうか...」
|
||
[ナルシストついに開店]に戻る